りっと

サイコだけど大丈夫のりっとのネタバレレビュー・内容・結末

サイコだけど大丈夫(2020年製作のドラマ)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

少しずつ何かが足りない人たちが、自分を大切にできるようになるまでの、そしてだからこそ大切な誰かと共に進めるようになるまでの物語。
それぞれがそれぞれに欠けたピースを持っていて、その姿の描き方がとても素晴らしいと思った。精神科も舞台になるが、そこに入院している人たちとそうでない人たちの境はリアルに曖昧で、患者たちの一言一言もおかしさと共に絶妙な説得力がある。
脚本もよかったが、なかなかにハードで通常なら受け入れられないであろうムニョン、ガンテ、サンテの関係性が、違和感なくその世界の真実として受け入れられたのは素晴らしい役者陣の演技によるものだと思った。
ガンテを演じるキム・スヒョンさんは影のある、どこか悲しげな役柄を演じるのが本当に上手い俳優さんだと改めて感じたし、サンテを演じるオ・ジュンセさんは自閉症の青年を見事に演じていて本当に自閉症なのかと思わされてしまうほどだった。ソ・イェジさんはじめ、他の役者陣も時にコミカルに、時に真剣にその姿を演じていて素敵だった。
絵本を題材の一つとしているのも、人間の欠けた部分を描くのにとてもマッチしていてよかったし、一つ一つの作品単体でも興味深い物語で是非欲しいな〜と思った!
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