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おかえりモネのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

おかえりモネ(2021年製作のドラマ)
4.8
宮城県気仙沼湾沖の自然豊かな島で、両親・祖父・妹と暮らしていた永浦百音(清原果耶)。
2014年春、高校卒業と同時に気仙沼を離れ、ひとり内陸の登米市へ移り住むことに。
将来を模索する百音は新天地で、林業や山林ガイドの見習いの仕事をはじめる。
そんな百音に、ある日転機が訪れる。東京から、お天気キャスターとして人気の気象予報士の朝岡(西島秀俊)がやって来たのだ。
彼と一緒に山を歩く中で、「天気予報は未来を予測できる世界」と教えられ、深く感銘を受ける百音。
「自分も未来を知ることができたら」。
そして一念発起、気象予報士の資格を取ろうと猛勉強をはじめるが、試験の合格率は5%。勉強が苦手な彼女はなかなか合格できず、くじけそうになるが、登米で地域医療に携わる若手医師の菅波(坂口健太郎)や地元の人たちに支えられ、ついに難関を突破する。
……数年後の2019年。予報士として一人前となった百音は、大型台風が日本列島を直撃するのを目の当たりにする。これまでに得た知識と技術をいかし、何とか故郷の役に立てないかと思った彼女は、家族や友人が待つ気仙沼へと向かう決意をする。
このドラマの軸になっているのは、東北の震災の被害に遭ったトラウマにモネたちがどう向き合って未來に一歩踏み出していくかが、震災の時に故郷にいなかったモネの罪悪感と苦悩そしてどう復興に貢献するか、津波で母を亡くしたりょーちん(永瀬漣)親子がどう母の死に向き合うか、ある苦悩を抱えたモネの妹みーちゃん(蒔田彩珠)の葛藤など、モネが天気予報士の夢に向き合い、みーちゃんとりょーちんの仲、りょーちんが一人前の漁師になっていく成長などが、一進一退する心情や葛藤を丁寧に描いていて、モネを演じる清原果耶や永瀬漣や恒松祐里などの若手俳優のフレッシュで繊細な演技と浅野忠信たちベテラン勢の演技に心揺さぶられ、一緒に悩み前に進めた気がした朝ドラマだった。
モネと菅波先生たちの初々しい恋も、良かった。
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