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阿修羅のごとくのgeminidoorsのレビュー・感想・評価

阿修羅のごとく(1979年製作のドラマ)
4.8
当時、それまで観てきたドラマとは大きく違う何かを感じ、なんだか"いけないもの"を観ている様な罪悪感も保ちながらブラウン管画面に夢中だった。
本作は夫々のヒトの匂いが描かれていたと思う。向田邦子の原作や短編から匂う見えない刄みたいなものがドラマには感じられた。
ドラマに影響され、後に遠距離通学時に電車内読書で彼女の短編を片端から読んだものだ。
当時10代の若造だった私は、何もわかってないのに解ったフリをしていたと思い出す。
家族間の秘密、玄関の向こうの闇、男と女の時に微妙な時にあからさまな駆け引き…
ワカララナイながらにドキドキしながら毎週NHKドラマ劇場を楽しみにしていた。


テーマ曲はトルコの戦鼓舞曲?だったか…
ターンタッタタン!(タカタッタ)×αのリズムが脳裏に焼き付いて離れず。
人生で初めてパソコンを買った際に怖々インターネットで物は試しと検索し、前記の曲がなんたるかを知った。
メモして新宿の丸井地下に出来たヴァージンメガストアで手に入れた思い出が。
20代に演っていたバンドのLIVEで暫くオープニングに無断使用していた。

このドラマ版と"岸辺のアルバム"は、解体していった我が血族に重なり、八千草薫のステキなおでこと共に、私の内側に刻まれている。
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