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殺意の道程のmaoのレビュー・感想・評価

殺意の道程(2020年製作のドラマ)
4.2
自殺した父の葬儀の日、一馬は決意した。父をここまで追い詰めた取引先の性悪社長を必ず殺すと。いとこの満や、やたらと犯罪に詳しいキャバ嬢が彼に手を貸し、一世一代の復讐プロジェクト、名付けて【苺フェア】はゆっくりと進んでいく。


バカリズムがサスペンス〜?珍しいな〜?と思って気になっていたのだけど、まあそりゃただのサスペンスなわけがないな。あまりにもいつもの升野劇場。ちょっと情けなくてどことなくダサい井浦新を観られるのはここだけ。

重たいテーマ、シリアスな展開と軽やかな会話劇の塩梅が絶妙。

人が人と関わる中で誰しも時に生まれる、気まずい、恥ずかしい、みたいな難しい感情を言語化してしまうバカリズムのセンスに改めて脱帽だし、それを目線や表情、しぐさで細かく表現する役者たちも素晴らしい。(え?それ言っちゃう?)(うわ、ダサ)などなど、心の声がはっきりと聴こえてくる。

升野劇場はほんとうにハズレがない。大変なプレッシャーを抱えているとは思うが、どうかこれからも脚本を書くこと、演じることを楽しんでくれたらと思う。
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