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僕らのままで/WE ARE WHO WE AREのerinaのレビュー・感想・評価

僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE(2020年製作のドラマ)
4.5

海と船がセクシュアリティの揺れ動きと連動しているのが印象的。

プールサイドのシーン
カメラワークがグァダニーノ監督らしさ爆発しててすき。

一見マイノリティの映画と思いきや、
自分のアイデンティティや周りの環境に
悩むのは少なからず誰にでもあって
あまりにも普遍的に、ありのままに
画面を切り取るから
気づくと主人公たちと同じ目線に立ってる。
私たちはみんなマイノリティであり、
マジョリティでもある。

性を超越した2人の関係性は
羨ましくもあり、
同時に流動的で不安定で刹那的でもある。

それでもありのままの自分でいいのだ
(少なくともこの瞬間は)と
肯定できる。

最終的に形としてはハッピーエンド
だったけど、それはきっと永遠に止まることはないのは分かりきっていて、
でも、それでいいんだよね、
それが僕たちだよねと
「彼らに相応しいハッピーエンド」への
帰着の仕方が実にこの作品らしい。

普通に考えて、この作品が
「作りもの」だということにびびる。
それくらい
人間というあまりにも不確かで
不安定で理解できない生き物の
描写が清々しいくらいにリアルで。
グァダニーノ監督は
映画界のアーティストだなと思う。


そしてブラッドオレンジが最高すぎるのよ。。ずっとプレイリスト聴いてる
(あのシーンはMVのオマージュだったのかと思うと2人が可愛すぎる…
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