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青のSP ―学校内警察・嶋田隆平―のkinchanのレビュー・感想・評価

5.0
【第1話】
藤原竜也 さんと山田裕貴さんという、ものすごくクリエイティブな俳優お2人の共演が観られる事が何よりうれしい。このコンビがどんなバディを創って行くのかを今後見守って行けると思うと、とてもワクワクします。

藤原さんは捜査一課の切れ者という役どころを、瞬きの数を減らして感情の揺れが垣間見える隙を少なくしたり、相手の台詞と自分の台詞の間に拍を取らない(頭の回転が速いから、言葉を考える間が少ない)ように表現していて、嶋田という人の持つ空気感を冒頭から濃厚に感じるようでゾクッとしました。
一方、山田さんが生きる三枝弘樹はふわっと、割とゆっくり喋って嶋田さんとの対比を生んでいて、お互いに呼応し合って関係性をつくるお2人の会話のシーンは、第1話の中ではわずかの間だったけど固唾を飲んで見入ってしまいました。
ホントこれからの展開が楽しみです。

しかし、仕事も家事もその他色々ルーティン盛りだくさんの日々の中、この21時台の放送をリアタイできるかが私の当面の課題だなぁ!!(涙)

【第2話】
「マタハラ」にまつわる事件を軸に展開していく話。
ハラスメントを扱う作品を観ていていつも気になってしまうのが、作り手がどの視点に立って問題を捉えているのかという点。
ハラスメント系を描く作品に関しては、受ける側に立って書かれた作品については、割とすんなりと観られる。多分、自分も大なり小なり受けた経験があるからだと思う。その時の自分自身を思い起こせば良い。
そういう観点から推測して、この話しはハラスメントを受ける人を、見る側の視点で書かれているのかな、と感じるものがあった。
どちらかというと、水野先生に対して物申す人や彼女が受けた被害に対して声をあげる人の方にスポットが当たっていたように思えた。
この言葉を受けた水野先生はどう思ったのだろうと、スポットが当たっている方では無い方にどうにも意識が行き、勝手に取り残されるような気分になってしまっていた。
これはもう個人的な感じ方なので、どうのこうのというものではないのだけれど、逆にいえば周りの人の視点というのを垣間見れたように思うし興味深い話しであったなぁと思う。

三枝が、嶋田が勝手に署から持ち出して水野先生に取り付けた発信機を、ようやく返してもらった時、台詞の後に、ごにょごにょ…って言ってるのを何度も巻き戻しては聞いて、TVerで字幕で観たりもしたのだけど「やばい…(ごにょごにょ)」って言っていたのは分かった。でも「やばい」の後なんて言ってたのだろう。山田さんのそういう、台詞で収まり切らなかった感情とか、役に入るがあまりに自然に飛び出しちゃう仕草とかがすごく好きなので気になった!
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