話としては普通のヤクザの抗争ものなんだが外国から移住してきた者たちの視点から見る90年代後半の東京という点で日本人にも真新しい。ジェイクもサマンサも共に故郷と家族を捨てている。アジールとしての東京の繁華街。
それはヤクザにとっても同じで、主役の一人である佐藤は自分が拾ってきた不出来な若者を家に帰す際、「お前は運がいい」と言う。そうした孤児の集まり、るつぼとして東京を描いているのは興味深い。そして唯一幸せな家庭が描かれる片桐刑事に起こることも必然ではある。
S1としては「そこで終わりかい」と思ってしまうが、とりあえずS2製作が決まって安心。
笠松将は当然良かったのだが、個人的には伊藤英明の胡散臭さが結構好きだった。山Pも日本では主役としてしか見たことがないのでああいう鼻につく役は新鮮。
