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今ここにある危機とぼくの好感度についてのavviのレビュー・感想・評価

5.0
言葉や意志に中身がなく好感度だけ生きてきた神崎真の視点から、大学における実利重視の研究分野への優遇や助成金配分等の現実に即した問題を、重たすぎずそれでいて的確に描き切った渡辺あやの脚本が圧巻だった。それに加えて、松坂桃李や鈴木杏・松重豊から各理事のキャストまで絶妙だった。
奇跡的なくらい未来予想図的なドラマになっていて、特に「次世代博」における外来種の蚊の脅威と対応なんかは、2021年のコロナ禍における東京五輪への対応そのものだった。一部を犠牲にして、富と権力を持った者の為に独善的に催事が成されようとしているこの時世だからこそ、多くの方に観られるべき作品だと感じました。
ドラマとしてのエンタメ性と社会性のバランスも最高でした。
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