カーネル

今ここにある危機とぼくの好感度についてのカーネルのレビュー・感想・評価

3.9
松重さんが自身のラジオ「深夜の音楽食堂」で珍しくグイグイ推していた。コロナ騒動の前にオリジナル脚本は出来ていて、のちに、内容があまりにも予言的と言うか、現在の状況にマッチし過ぎて、一部内容を手直ししたという。(直す前のモノでやったのを観てみたい!)

内容的にスポンサーありきの民放テレビでは作れなかったと思う。松重さんも言っていたがNHKならではだろう。逆に最近のNHKを見ていると、よく作ったなとも思う。一部の人間の一部の利益に忖度しまくっての隠蔽。コメディにしてじゃなきゃ気分悪くて、見てられなかったかもしれないテーマだよなぁ。笑ってるだけじゃダメなんだけど、笑いながら憂うって感じ。今更ながら切なくなってきた………。
松重学長のような学者然とした教育者をもっともっと大切にせねばとも思った。


このところ恐ろしいほどの露出度で働きすぎじゃ無いかと思われる松坂桃李が、期待通りにチャラい感じの、人が良い広報マンを好演。でも松重豊が一番かっこいい役どころをかっさらって行った!ビジュアルも考古学者の憧れ?インディージョーンズばりの雰囲気。ご本人お気に入りのブーツは確かにお似合いだ!
そして円卓を囲む理事達のそれぞれのキャラクターが上手く分散されていて上手いなぁと思う。秘書の安藤玉恵もメリハリが効いていて流石だ。
他の教授達もキャラクター豊かで、楽しいったらありゃしない!(池田成志、ぶっちぎりで最高!)
全体的にチョッとデフォルメ気味の演技が多いのだが、このテーマをコメディタッチでやるのだからこれで良いのだな。シリアスになりすぎてはダメなんだな。
3人の学生、坂東龍汰、若林拓也、吉川愛もいいアクセント。もっともっと見たかった!
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