ストーリーはわりとありきたりではあるけれど、
構成、演出、演技、映像、音楽が揃うとこんなにも深みが出て魅力的な作品になるんだ…
という好例でした。
現在と過去を行き来しながら進んでいくことで
現在の状況、心境に至った経緯が徐々に紐解かれていき、
観ているこちらの気持ちもどんどん積もっていきました。
恋愛ベースですが、それだけではなく
『野口也英』という一人の女性の人生のお話でもあり。
逆境に歯を食いしばり、健気に頑張る姿には何度も泣かされました。
佐藤健さんの、抑えめながらも深い愛情が感じられる演技も良かったです。
会話もウィットに富んでいて、
何度か坂元裕二さんが脚本かな?と確認してしまいました(笑)
高校時代の二人を演じた八木莉可子さん、木戸大聖さんを始め、
脇を固める俳優陣も素晴らしく。
妥協することなく丁寧に作ろうという製作陣の意気込みを感じる作品でした。
ただ、最終話。
あの人の、あのセリフだけはいただけない…
うまくまとめようとしなくて良かったのに。
あの一言で『このドラマはフィクションです』と言われたみたいで、それがなんとも惜しく…
これだから最終話は嫌いだ、と思ってしまいました(笑)
それでも。
日本のドラマの底力を見せてくれたように思います。
2日で完走する程の一気見でした!
これから観る方は、長い長いエンドロールの後のオマケも忘れずに。