トムヤムくん

ボーイズ・ドント・クライのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

ボーイズ・ドント・クライ(1999年製作の映画)
3.9
性同一性障害に悩まされ、男性として生きた女性ブランドン・ティーナの伝記映画。主演のヒラリー・スワンクはその年の主演女優賞を総ナメにし、本作をきっかけにスター女優となった。

個人的にはLGBTQ映画って当の本人だけではなく、そのパートナーも主役の一人だと思っているので、ブランドンの恋人ラナを演じたクロエ・セヴィニーがめちゃくちゃ好きだった。

状況によっては「裏切られた」と突き放すことさえ出来るのに、ブランドンを理解し、共に苦しみ、支えてくれる。彼女なくしてこの映画(ブランドンの人生)は成り立たないと思うので、クロエ・セヴィニーはもっと評価されてほしいと思った。

内容はと言うと、実話とは思いたくないほど悲劇的な話だけど、決して目を背けてはならないなと感じた。ただ男性として生きたかっただけなのになぜこんな思いをしなければならないのか。もう二度とこんな世界にはなってほしくないなと願うばかり。つらい。