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グレイマンのKEiGOのレビュー・感想・評価

グレイマン(2022年製作の映画)
4.1
映像美!
MCUのルッソ兄弟が監督を務めたこともあって話題になっている本作。まるでゲームをプレイしているかのような鮮やかな映像に魅了されました。ストーリーやテーマを楽しむというよりかは、アクションや撮影といった“映像“を楽しむタイプの作品でしたね。個人的にはドローンの空撮が効果的に活用されてるのが印象に残りました。

自分で書いておきながら「ゲームのよう」と感じた理由があまり分かっていませんでしたが、Asher Luberto氏のレビュー[1]を読んで納得しました。
“Six spends most of the movie hopping between locales like Prague, Vienna, Tokyo and Hong Kong, none of which are given any sort of texture.「Sixは作中で世界中を飛び回るが、そのどれもが何の質感も与えられていない。」”
“During action scenes, speed drones cut to hand-held cameras without any sense of geography, stakes or compositional dynamism. 「アクションシーンでは、スピードドローンが手持ちカメラに切り替わり、地理的状況や利害関係、構図のダイナミズムがまったく感じられない。」”
うーん、どこか物足りないのは質感だったのか。視聴環境がCTVやPC、スマートフォンであるNetflixのネガティブな面が出てしまったのかも。一方で、ルッソ兄弟はハリウッドの古いしがらみに囚われることなく製作できるNetflixを非常に高く評価しているようですし、まだまだ過渡期なのかもしれませんね…![2]

恐らく僕が感じる違和感くらいはすぐに修正してくるのがNetflix。近い将来Netflixがコンテンツとして完成した日こそ、劇場との対立がより激しくなるでしょう。


参照
[1] Asher Luberto, “THE GRAY MAN: BIG STARS, BIG BUDGET BLAH”, LA WEEKLY, July 25, 2022, https://www.laweekly.com/the-gray-man-big-stars-big-budget-blah/
[2] 稲垣貴俊, “「劇場は聖地だ、なんてくだらない」『アベンジャーズ』ルッソ兄弟が配信作品に舵を切った理由“, THE RIVER, July 19, 2022, https://theriver.jp/russo-supports-netflix-style/
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