このレビューはネタバレを含みます
ハードボイルドなマーロウ
自信に満ち溢れ美しさをも持つクレア
ハンサムな裏切り者ニコ
虚勢は強く芯は弱いヘンドリックス
虚勢はなく芯の強いセドリック
タフでジェントルなフィリップ・マーロウ
【追記】
他の方々のレビューに内容がややこしく理解し難いという感想が多く見られる。一度見ただけで完璧な理解をすることは大変難しいものだと私は考える。もちろんそれは探偵ものだからという理由と、レイモンド・チャンドラーの小説だからという理由がある。論理的になればなるほど筋が通った話になり、腑に落ちることができる。しかし、『論理的になればなるほど創造性が欠ける』というチャンドラーの名言を私は知っている。
チャンドラーの小説にいつも心を動かされる。ハードボイルドでジェントルマン。私は小説を読んでいるが、もし読んでない人は映画を一度見ただけでフィリップ・マーロウから離れるのは大変勿体無い。ただの名探偵ではなく、生き様をも教えてくれ、事件の結末にも人生の教訓にも導いてくれる人間は唯一無にだ。