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ONE PIECE FILM REDのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)
4.1
『FILM“RED”』。
“赤髪”、やっぱり貫禄が違う、違い過ぎる。

シャンクスの娘、“ウタ”。
シャンクスと一緒に旅をして、海賊団の音楽担当ととして、絶世の歌声を持つ彼女。

ルフィとも風車村からの付き合いで、同年代だからいつも村では他愛のない張り合いをし、友達として和気あいあいとしている。

そんな今や“四皇”に名を連ねる大海賊と、その海賊に拾われた歌姫と、“海賊王”を夢見る新世代の若き海賊の物語。

Adoの歌がまた良い。
キャッチーで王道。オープニングで一気に引き込まれる。その後の楽曲も芯があってウタのキャラクターともめちゃくちゃシンクロしてる。

腕力や圧力ではない。
彼女がたった1人で“海賊を嫌い”、“楽しい世界を作ろう”と、自分が世界を変えるんだ、という強い意志と才能がとても引き立つ。

なぜ、あんなに楽しく仲よかったシャンクス達とウタが、こんなことになったのか。

そんな中、ライブで出会うウタとルフィ。
そのウタの野望に飲み込まれる“麦わら”一味。
彼らだけではなく、世界が彼女の歌声に魅了され、本当に世界を変えるだけの力を持つ彼女が描く“新世界”とは、、、。

前作『STAMPEDE』では、新世代ルーキー達のオンパレードのお祭り騒ぎだった。
今回はここまでの『ONE PIECE』の道のりを、“FILM RED”として原点回帰しながら、ここからの最終章への幕開けに相応しい“赤髪”と“ゴム人間”とその仲間達の絆を感じれる。

混沌としてくるこの現場で描かれるシャンクスとルフィの向き合い方が本当に秀逸。
ただ対面して「久しぶり」とかではないこの感じ。

あの時にシャンクスはその“麦わら”を彼に託し、彼もまたシャンクスにその時に“麦わら”を返しに行くと誓ったあの日。

彼ら2人の本当の再会とはそういうこと。
まさにそれが“最終章”。
そのことをしっかり胸に留めながら、確実にお互いがお互いの存在とここまでの足跡と成長を感じながら、ウタを介して描かれるエピソード。

胸がいっぱい。
そして、ここからの展開が楽しみで楽しみで仕方がない。

そんな“赤髪”と“麦わら”にフォーカスした作品なのに、しっかりそこにいるロー。彼、やっぱり良い。カッコいい。この仲良しの友情とは違うルフィとの関係性が素敵。
これからもルフィ達に寄り添ってほしい。

そして、あいつ、そう言えば“大佐”になってたんだな。
こいつとその相棒、そして、サイファーポールとか五老星とか、普段一瞬しか出てこなくて何してんだかよくわからんかった奴らの出番もある。

ジンベヱも加わり、“麦わら”もまた1つ太くなる。
そして、“赤髪”のメンバーたちもシャンクスだけではなく、しばらく見ぬ間に恐ろしい貫禄を身に纏っている。

色んなところから再びメキメキと存在感が沸き立ち、この世界はどこまで成長しながら広がったのかと改めて実感できる。

最高にエキサイティングな大冒険映画。
ウソップのアレとか、もっともっと色んなことを書き留めておきたいが、ネタバレし過ぎるのでこの辺で。


F:1809
M:12708
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