とめ子

アキラとあきらのとめ子のレビュー・感想・評価

アキラとあきら(2022年製作の映画)
4.5
池井戸作品には珍しく、若い二人を主役に置いた成長物語であり、青春ものであり、非常に爽やかな映画になっているので、若い人や女性も見やすいし、日々仕事をがんばっている人へのエールと癒しの作品。
むしろ日曜劇場の扇情的な演出、歌舞伎のような見得が苦手な人には入りやすいかも。

いやー、それにしても竹内涼真は情に厚く、正義感のある青年やらせたら右に出るものいないんじゃないかな。
しかも今回は大声で啖呵を切るというより、エリートバンカーとしてより静かに、でも熱意をもって力強く融資の説明をする場面には感心した。最後の不動営業本部長との稟議のやりとり、融資スキームの説明での説得力は抜群で、年配の視聴者をも魅了する演技だった。
背も高く体格もいいし同世代でこれだけ爽やかで大人っぽく男の色気を感じさせる俳優は少ない。将来が楽しみだ。

横浜流星の演じた彬も、ドラマ版と比べるとかなり強気で冷たい人物像になっていたが、瑛との対比としては分かりやすく、瑛によって変わっていく様が見どころでもあり、難しい役どころをよく演じてたと思う。
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