裾

メタモルフォーゼの縁側の裾のネタバレレビュー・内容・結末

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作済。マスクぐちょぐちょになって吐きそうになるほど泣いてしまいました。私が欲しかった言葉を全部くれた映画だから。

特別なことは何ひとつとして描かれてなくて、将来の不安とか、なんとなく上手くいかない人間関係とか、好きなものを好きと言えないもどかしさとか、自分自身へのやるせなさとか、そういう「私が確かに持っていた気持ち」を全部肯定してくれました。こんな人生でも、小市民的に好きなものがあるから生きていけたし、前向きになれたんだよなみたいな温かい思いまで全部描いてくれて、胸が詰まる思いです。
特別じゃない、真ん中に行けない、縁側でひっそりと自分の愛を守るような、普通の私を好きでいてくれて、本当にありがとう。


原作の雰囲気が大好きだったからどう映像化するのか不安もあったけど全く心配いらなかった。「あんまり楽しくない」けど、終わったあとに「やるべきことをやってるって感じで」「悪くなかった」って思うために、私も原稿頑張ります……(同人オタク並感)。直近に劇場で観たのが「ハケンアニメ!」なのもオタク的に出来すぎてた。この二作、与える側と受け取る側の同じ想いを多角的に描いている2022年上半期邦画界に彗星の如く現れた神シンメなのでセットで観るべきです❕❕❕
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