もた

メタモルフォーゼの縁側のもたのネタバレレビュー・内容・結末

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

かなりクロスカッティングを多用している。同じ漫画を読む、とかならわからなくもない演出ではあるけど、主人公が創作に打ち込むきっかけになった漫画家が登場して同時に漫画描いてるのとかは流石に……って感じがした。でも面白いのは、件の漫画に関しては段ボールに詰めてしまってたくらいだから、うららはそこまで思い入れなかったのでは、というところで、他人が影響されてるのを見て自分も感化される、みたいなわかりやすい性格なんだなと思った。若さの描写に共感できる一方で、宮本信子演じる雪さんが漂白されたような穢れなき老婆で不気味さすら感じた。芦田さんのうららがまさに小市民的で、リアルなだらしなさと角の取れない部分があるから尚更際立って見えるのかなと思うけど。介護がビジネスになった今日は老人と子どもに理不尽な無害さが要求されていると指摘した20年くらい前の本を最近読んだせいというのもあるかもしれないけど、穏やかすぎる老人キャラが増えてるのは、そういった社会の変容と地続きにある気がしてならない。
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