南森まち

ジンジャーミルクの南森まちのレビュー・感想・評価

ジンジャーミルク(2021年製作の映画)
4.0
ろう者の青年が自分がゲイだと気づき、ろう者の友人女性に相談する。ろう者の男女と、聴者の男女。彼らの四角関係を描く…というお話。

同性愛や四角関係の要素よりも、「ろう者と聴者のディスコミュニケーション」が大きなテーマになっている。知らないことばかりでとても新鮮だった。
わずか60分。その中で「日本語と手話は文法も単語もまったく違う言語のためすれ違いが生じやすい」「ろう者たちは0.1%しかいないため、非常に小さく親密な言語体系のコミュニティの中で生きている」ということを端的に表現した名作だった。

また、主演俳優の宮岡直紀さんの、声にならない声で泣く演技は印象的だった。

映画祭公開後の監督や主演2名による解説がとても興味深かった。