サラリーマン岡崎

RRRのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.5
[ある日の家族LINE]
母「インド映画「RRR」お薦めです!
アクション踊りストーリー、どれもハリウッド映画の比じゃない。度肝を抜かれます。
絶賛上映中❗️」
僕「へ〜今度観てみる!」

[数週間後の家族LINE]
僕「そういえば、ビール送ったよ〜」
母「ありがとう!で、RRR観た?」
僕「あ、まだ観てない…」
母「絶対みた方が良い!
アクションとインドの歴史と映像美、ハリウッドを凌駕しているよ。傑作だよ!」
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母からこんなに押し売りされちゃ、観に行かざる追えない。
丁度午後休の日があったので、池袋シネマサンシャインのIMAXのドデカスクリーンに初めて伺い観賞。

正直、インド映画はあまり得意な方ではない。
そもそもミュージカルもあまり先に進まなく、音楽で語られることを読み取らなければいけないことに体力を使う特徴があまり得意でなく、
かつ、インド映画はより物語の熱量的に体力を使う印象があった。

今作もものすごい熱量の映画だった。
けど、今までインド映画に抱いていた苦手意識はあまり感じなかった!
たくさんの要素を入れているけども、とてつもなくシンプルに話が飲み込みやすい。
主人公二人が仲良くなり、決別し、また集結する、すごくわかりやすい話。
でも、そこに彼らの感情がこもっているし、それをアクションで表現しているからとてつもなくわかりやすい。
主人公二人が出会うシーンも、まさに周りに敵に囲まれているインドを表すかのように火に包まれた子供を彼らどちらともの得意技で救う。
あからさまにインドを占領しているイギリス大使館に対してのあんなに無茶苦茶な攻撃。
そして、捕らえられたビームを拷問するラーマ、痛々しいその風景が彼らの心情も表す。

特に苦手意識を抱いていたダンスシーンに関しても、
ダンスシーンの中で差別・和解・恋・友情とたくさんの要素が語られるが、
それを「ダンスをすること」で全て表しているのでわかりやすい。
他のミュージカルだと「ダンスの演出」でそれらを表現するので、演出の意図を読み解く理由があり、体力を使う。
けれど、今作は主人公たちが白人とダンス対決することで差別と和解を表現し、ダンスでわざと負けることで友情を表し、ダンスで勝つことで恋を表すと、「ダンスをすること」で表現をしているのでとてもわかりやすい。
ナートゥの虜だわ!!!でも、足もげそう。

アクションとダンスで基本は構成される本作だが、
しっかりそれぞれのアクションとダンスがわかりやすく物語を表現しているからとてつもなく心情が入りやすく、感動しやすい。
当たり前の様に思えるかもしれないけど、これは緻密な計算がないとなかなかできない。
盛り上げるためにアクションやダンスをつくることは容易だと思う。
そこにしっかりわかりやすく・感動しやすいつくりにしている本作はいろんなアクション映画やミュージカルが見本とすべきだと思う!!!

そういった番人が共感しやすいつくりでインドを救う話である本作は
インドで見れば、劇場が一体となって、とても熱い気持ちで見ることができるんだろうなぁ。羨ましい。
でも、池袋でも上映後拍手喝采だった。久しぶりに拍手のある上映に出会った。

さて、母にLINEを返さなければ。より熱量のこもった返信が来そう笑。