ストーリーとしては奇をてらったところがなく、真正面から勝負する潔さに感動した。
たぶん制作前の脚本を見せられても、こんなストーリーでは売れる見込みがないとか、１歩間違えればお馬鹿なコメディ映画になってしまうと言いたくなるようなものだったと思う。しかし派手なアクションや細かい作り込みに妥協がないし、伏線の張り方も素晴らしかった。
インド映画特有のミュージカルのようなシーンは前々から苦手意識があったが、RRRのそれは違った。コミカルなダンスだが、俳優たちの動きのキレが凄くて、どれだけ練習に時間を費やしたのかと思うようなものだった。
主人公の2人はそれぞれ、水と火を象徴するようなキャラクターなのだが、闘いの中でも違和感なく、水と火が表現されていた。
インド映画だから大したことはないだろうと舐めていると痛い目に遭います。ハリウッドを超えたと言っても言い過ぎではないような作品だった。必ず劇場で観ることをオススメします。
