一般的な映画と比べてカット数もセリフ数も少なかった。
長回しのカットが多いのは、母と息子の2人の距離感のリアルさを描きたかったのかな、と。
長回しにすることでよりリアルな場面になっていたし、変な綺麗さがなかった。
セリフ数も少なかったけど、この物語にはそれが合っていて、そこでも現実的なリアルさがあったし、こちら側に考えさせるような感じだった。
思い出を忘れていく母親と、一つ一つ思い出していく息子の反比例した物語。
自分に置き換えて考えたら涙が溢れた。
こんなことで笑ったな、こんなことで泣いたな、感動したな、悔しかったな、悲しかった、寂しかった
全部全部思い出で、小さなことでも一つ一つ覚えていたい。忘れたくない。
それは家族でも、友人でも、通りすがりの誰かでも。
人生を通して見たら何気ない瞬間も私の大事な思い出。盗まれないように刻みこもう。
これは当たり前のことだけど、主演2人の演技が上手かった。人間味溢れる美しさがありました。