きんろー

ザ・ディープ・ハウスのきんろーのレビュー・感想・評価

ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)
2.5
今までにない映画を撮ろうという制作側の挑戦は認める。がアイデアに対して制作側の技量又は予算が追いついていない。

まず水中✖️屋敷という地獄の閉鎖的空間というアイデアは文句なしで最高なのだがロケーションを活かすためなのか予算がなかったのかpovを足してしまったのが良く無かったと思う。
絶望的に狭い部屋の中で男女2人とドローン1機+その他家具が置いてあるため飽和状態。
うつしたいものが何かわからないうえに余白が少なすぎる。
そのせいかものを移す際に、不必要に近づいてカメラに写すため、本当にただのホームビデオを見ている気分。
また動かせるキャラクターは合計3人なのにずっと一緒にいるせいで展開が全くない。
全編通しても半分以上が2人が向かい合って喋ってるだけの絵面。
それ以外も逃げている時にうつされる床の接写。
迫力ある映像を撮れるpovの特性を全く活かしきれていなかった。

次に水中である意味が全くないこと。
冒頭15分ほどで水中屋敷に着くのだがその直後に『魚がいない』と予算の問題なのか謎の設定を披露。
極め付けは出てくる脅威が二足歩行で普通に追いかけてくることが多い色白の人間な事。
もはや水中というロケーションがただの足枷になっているとしか思えない。

ただ挑戦的な作品で面白い題材であったため次回作を作るのであればブラッシュアップしてほしい。
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