かたゆき

ザ・ディープ・ハウスのかたゆきのレビュー・感想・評価

ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)
3.5
「幽霊屋敷 in 池の底」。それ以上でもそれ以下でもないお話(笑)。
物語は、再生数を稼ぐことしか頭にないユーチューバーカップルが、より刺激的な映像を求めて、森の奥深くにある湖の底に眠っているいわくつきの廃墟へと侵入するってだけの内容です。

でも……、この水の中という舞台設定が技あり!!
こんなにベタベタな内容なのに、これが湖の底というだけでこんなに面白くなるなんて意外でした!
気持ちの悪い魚が不気味に泳ぐ水の底で誰もいない廃墟へと入ってゆくシーンがとにかく怖い。
家具や食器がゆらゆら漂ってるリビングとか今にも何かが飛び出てきそうでヤバかった。
そして地下室で明らかに拷問を受けたであろう死体を発見する主人公カップル。でも、彼らは何か違和感を感じてふと呟く。
「どうしてこの死体はこんなキレイなままなの?まるでさっきまで生きていたみたい……」
ここからラストまでもうヒィィィって感じで見入っちゃってました。
ゆらゆらとゆっくり近づいてくる水死体がこんなに怖いとは。
ここに酸素ボンベの残量が残り僅かだという水中ならではの要素も加わって、最後は普通に手に汗握っちゃってたし。
何気に色んなゴミとか藻屑が漂う水の中なのに画面がずっとキレイで見やすかったのもポイント高い。

アイデア一発勝負ながら、なかなか面白かった!
ビール片手に真夏の熱帯夜に観るのに最適な映画、お薦めです。
かたゆき

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