またまたすごい映画観られた、と感激！
映画評論家である心臓病を患っている夫と元精神科医だが認知症を患う妻の高齢夫婦。離れて暮らす息子は自分も生活の心配をしながら時々やってくるのみ。
認知症はますます進み日常生活にも危険を感じるようになるが、解決策が見通せない。
ずっと画面が二分割されているというのも初めてだったけど、夫の視点、妻の視点、一つの場面を多方向から捉える、斬新かつわかりやすく自然に入ってきた。2時間半があっという間でのめり込んだ。
二人の日常生活で起こる困った問題、変えたくない生活、どこにでもある問題を丁寧にあらゆる視点から考えさせてくれる。重厚な人生の問題を時に恐怖と共に伝えてくる。
夫婦の演技がリアルすぎてイラッとしたり本当に困ったり、すっかり没入してしまった。高齢者夫婦の生活のリアルさも映像を映すだけで伝わってきて胸が痛む。
最期の時はいつくるのか、その時にどう思うのか。誰でも考えるべき問題。
多くの人に観てほしい作品だ。
