ブライアン・ウィルソン本人へのインタビュー映像満載なので、熱心なファンならずともペットサウンズとベストアルバムを時々聴きたくなる程度のライトなファンでも充分過ぎるほど楽しめる。
ただファンが本当に知りたいのは2012年に日本にも来た世界ツアーの後、不本意にもマイク・ラヴと袂を分かつ事になってしまったあの事件とその後の関係性ではなかろうか？
残念ながらこの映画ではその件については一切語られておらず、マイク・ラヴ氏へのインタビューもなく名前すら不自然なほど出て来ない。
やはり現在も関係性は改善していないのだろうか？
精神的に不安定だったブライアンに代わってビーチボーイズの看板を守ってきた側面もあるのだろうが、ビーチボーイズサウンドを作ってきたのは紛れもなくブライアンであり、一緒に外されたアル・ジャーディンもビーチボーイズのアイコン的な役割を果たして来たと思っている。
マイクとブルースでビーチボーイズで御座いと名乗られてもちょっとね…
映画冒頭、デビュー当時のテレビ出演映像でリーダーは誰？と聞かれたブライアンが「僕だと思います」と答える映像が流れるのもささやかなアピールだったのだろうか？
