ブライアン・ウィルソン/約束の旅路の作品情報・感想・評価

「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」に投稿された感想・評価

Snowkuouks

Snowkuouksの感想・評価

4.0
ブライアン・ウィルソンが親しい取材者にとつとつと語るさまが、あまりにもブライアン・ウィルソン。マイク・ラブがほぼ出てこないのも一つの方針と感じられました。あと、ミュージシャンのドキュメンタリーというとよく出てくるドン・ウォズですが、またお前か!という感じで出演し長く語っておりました(笑)
0metre

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3.3
「ブライアン・ウィルソン好きがブライアン・ウィルソンと一緒に由来の地をドライブしながら思い出を聴く」というブライアン・ウィルソン好きにはたまらないシチュエーションを追体験できる。逆に言うとブライアン・ウィルソンやビーチボーイズについて何も知らないと実に退屈なのでは、と心配になる。
ブライアンのライブシーンに何度も出てくるアル・ジャーディンよりも、エルトン・ジョンやブルース・スプリングスティーンのコメントが多いのは、あくまでブライアン・ウィルソンが主役であり、ビーチボーイズの物語ではないということか。
最後の最後は「お前が歌うんかーい」と言うツッコミ待ちだったのかしら。
利用している映画館で、いつも上映前に流れてる音楽がビーチボーイズ。
特別、ペットサウンズには興味がないが、耳にタコができるほど聞かされているブライアン·ウィルソンの映画というので鑑賞。
明るいサーファー向き音楽を創った人とは思えない、繊細で内気な性格で、度々精神的リタイアを繰り返すブライアン。横暴な父親との葛藤、ビーチボーイズのメンバーで、実の兄弟の相次ぐ死。
さらに彼を支配しようとする怪しい精神科医のマインドコントロールとの戦い。
気弱いブライアンがそれらを乗り越えられたのは、音楽への執念と、家族への愛情があったから。
今日はうちに帰ってから「サーフズアップ」と「約束の旅路」を聴こう。
ビーチボーイズの曲の凄さ、ブライアンウィルソンの音感、その天才ぶりを再確認できる。

デニス、カールの話の時には心打たれます。
Tatsu

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4.1
自分は本当にビーチボーイズの歌詞が好きなんだと改めて。沁みた。
SaltDX

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2.2
実のところ、ビーチボーイズについて知ったのはつい最近だ。
名アルバムランキングには必ず名前があるペット・サウンズ、そして映画館のBGMに使われていたSurf's Upからの数曲を聞いた程度である。
観る前から分かっていたことではあるが、作曲や楽曲についての本人からの言及はあまりない。主に彼の生活や家族、精神やドラッグの問題などが中心だ。
それでも数々の名曲が生まれたバックグラウンドを彼自身の言葉から聞くことができるのは興味深い。
103lmarks

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3.5

2022.08.17(Wed)

ドキュメンタリー。ふと思ったけどドキュメンタリー好きなんかも、わたし。

ビーチボーイズもブライアン・ウィルソンも知らんけど、もちろん、ビーチボーイズって名前は知ってるけど、それ以上でもない。
彼はきっと慈悲深い人なんやろね。と、分かったようなことを書いてみる。

さて、ビーチボーイズを聞いてみよう


♯パンフレットを買いました
(2022-68 +5)
作曲家であるプロデューサーのブライアン・ウィルソンのこれまでを振り返るインタビュー集。

(今回の感想、くっそ長いので超ビマな方のみお読みください……)

ブライアン・ウィルソンは弟のカールやデニスと共にビーチボーイズのリーダーとして1962年にデビュー。60年代前半に数々の名曲を残すも、次第に引きこもるようになる。孤独の中で「ペット・サウンズ」や「サーフズ・アップ」に代表される内省的な素晴らしい作品を発表するものの、ついには統合失調症を発症。精神科医のユージン・ランディに薬漬けにされ、ようやく復活したのは1988年のこと。現在でも精神疾患に苦しみながらも、精力的な音楽活動を続けている。

作品では、ブライアンの紆余曲折の半生が、本人の口から語られる。

【概要】

インタビューするのはローリングストーン誌の記者であるジェイソン・ファイン。Carpool Karaokeみたく、記者が車を運転して、助手席に乗せたブライアンの思い出の場所をめぐりながらインタビューは進行。

ブライアンのファンを公言する錚々たるアーティストたちのコメントも途中に挟まれる。一部を列挙しとくと

・エルトン・ジョン
・ドン・ウォズ(ローリング・ストーンズのプロデューサーとして有名)
・ジェイコブ・ディラン(ボブ・ディランの息子)
・ジョナス・ブラザーズのニック(若手代表)
・リンダ・ペリー
・こないだ亡くなったフー・ファイターズのテイラー・ホーキンス
・「君の瞳に恋してる」の作曲でも有名なフォーシーズンズのボブ・ゴーディオ
(↑めっちゃ出番少なかった)
・ブルース・スプリングスティーン

などなど。特にブルース・スプリングスティーンは、「お前ブライアン・ウィルソン以上に語ってねーか?」ってくらい熱く語ってた。さすがはボス。

【マニアックに良かった点】

だが、この作品の魅力は、ブライアン自身の言葉で語られる過去の出来事と、絶妙なシンクロで出てくる過去映像および名曲の数々。例えば

・「グッド・バイブレーション」を分解して、「この部分は、おそらくピアノとバンジョーとハーモニカを同時に鳴らしてサウンドが作られてる」というようにドン・ウォズがマニアックに分析するシーン

・「カリフォルニア・ガールズ」の印象的なイントロは、両手を目一杯開いて、ピアノで届く範囲内でなにか作ろうと考えて出来上がったといった話(これまたドン・ウォズが語る)

・車の中では空気の抜けた風船みたいなのに、「2分で集中できる」と言ってスタジオに入ったらビシッ!と「仕事できるマン」へと変身するブライアン本人

・複雑極まりない名曲「英雄と悪漢」の再レコーディングで、「えっ、まだこんなに色んな構成あったんだっけ?」って素で驚くブライアンのお茶目な姿

ファンとしては、観ることが出来ただけでもお釣りが来る映像で、悪漢ならぬ圧巻。こんなの観ることができるなんて……素敵じゃないか……。

加えて、新録ではないものの、ビーチボーイズのオリジナルメンバーである弟のカールとデニス、アル・ジャーディンのインタビューなども収録されている。後述するが、特にデニスの話は泣かせる。

【作品中でも観られるブライアンらしさ】

数々の奇行でも有名なブライアン。この作品で語られるエピソードも強烈。

・家で友人たちと談笑してたらいきなり居なくなって、探したら冷蔵庫の中にいた。(ネコかよ……)

・室内に砂を敷き詰めて、その上にピアノ乗せて、さらにテントを張って裸足で作曲してた。

この作品の収録中にも、その変わった行動の一端が透けて見えるようなシーンがいくつかある。ちょっとネタバレだが、以下に紹介しておく。

・その1

(ドライブ中に、横を走ってる車を指差して)
ブライアン「あの車、古くていいね」
記者「アメリカ製の車ですかね」
ブライアン「ちょっと何て車か聞いてきてよ」
記者「えっ? (躊躇する)」
ブライアン「聞いてきてよ」
記者「ええっ?」
ブライアン「(車内から大声で)おーい、あんた、なんて車に乗ってんの?」
ブライアン「(耳を澄まして)キャデラックだって」

・その2

ブライアン「そろそろ腹減ったね。車停めて、なんか食べよう」
記者「何がいいですか」
ブライアン「キミは何を食べるの?」
記者「コブサラダですかね」
ブライアン「お、いいね。俺もコブサラダにしよう」

と言いながら、レストランでは、コブサラダを食べる記者の前で、なぜか大盛りのパフェを食べているブライアン……。

もう、ホント「これでこそブライアンだよねー」っていう自由気ままなお爺ちゃんっぷりで最高。こんな変な人なのに、ステージ上やレコーディング中は豹変するのも面白い。

ただ、ホント難癖みたいな意見で恐縮なのだが、俺的には、一部シーンでのブライアンに対する記者や撮影班の態度が気になった。

【お爺ちゃんイジメみたいだったシーン】

父親からは虐待を受け、カールとデニスの弟二人を早くに亡くし、いまでも精神的に不安定な70過ぎのお爺ちゃんに対して、その仕打ちはないやろ……ってシーンが幾つかあった。以下、代表的なものを列挙しとく。

・その1

ブライアン「以前一緒に仕事してたジャック・ライリー、彼はいいヤツだったな。いまどうしてんのかな♪」
記者「死んだよ」
ブライアン「えっ!?」
記者「死んだ」
ブライアン「嘘……」
記者「知り合いから聞いたからホント」
ブライアン「……(絶句)」

→いやいや、そこ気を使って言葉濁そうよ、記者は鬼かよ!

・その2

(弟であるカールが住んでた家を訪ねるシーン)

記者「近くに、カールの住んでた家があるんだよ」
ブライアン「そうなんだ。これまで行ったことないんだよね」
記者「ここだよここ。せっかくだから、寄ってかない?」
ブライアン「……(カールのことを思い出して)辛すぎて無理だよ」
記者「じゃあ俺だけ行ってくるわ」
(カールの曲をカーステで鳴らしたまま、記者は去る)

(一人残されたブライアンは、次第に目に涙を浮かべる……)

→撮影班、撮れ高を狙って、こんな隠し撮りするの、残酷すぎるやろ……。

・その3

3つ目は、俺の深読みかもしれないが……。

ブライアン「弟デニス唯一のソロアルバム、実はいままで聴いたことないんだ」
記者「えっ!? マジで? だったらいますぐ聴かせるわ!」

記者はブライアンの家で、デニスのアルバムを爆音で聴かせる。

……これ、一見、親切エピソードにも思えるのだが、ブライアンがデニスのソロを何十年も聴いてなかったのには理由があると思うんだよね。

デニスのソロは、デニスがドラッグと酒に溺れる中で制作された作品。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でも有名なカルト殺人鬼のチャールズ・マンソンとの共作曲もあるし、五年後に泥酔して海に飛び込んで亡くなったデニスのことを考えると、この頃のデニスを助けられなかったという負い目がブライアンにはあるんじゃないだろうか。

まぁ、ブライアンがホントにどう思っていたのかは、神のみぞ知るところなので、俺には分からないのだが、ブライアンにデニスの曲を聴かせる、ってのは……そりゃ、作品的には美味しいかもしれないけど、手放しに喜べなかったなぁ。

【最後に】

とまぁ、思うところもありつつ、なかなか貴重なインタビューを聞くことが出来たし、素晴らしい音楽とのシンクロ具合が、ホント、丁寧に作られたんだなーと思ったので、オタとしては大変、満足する出来でした。何回かスクリーン観ながら泣いちゃったし。ダメな僕だねホント。

最後に、ビーチボーイズは色んな映画で使われてるので、全く本編と関係なく、俺の好きな「映画でのビーチボーイズの使われ方」ベスト3をあげておく

ブギーナイツ/God only knows
https://youtu.be/j3wot8euXsQ
→ラスト近くの夢が破れたあと、色んなシーンのモンタージュと共にかかるのメッチャ泣ける

アメリカン・グラフィティ/All Summer Long
https://youtu.be/Hlamnxn8__w
→登場人物たちの「その後」が出てきたあと、スタッフロールでこの曲が流れる。「車の中で、キミはコーラをこぼしたことがあったね」で始まる夏の思い出の歌詞は、とてつもなくノスタルジック

あの頃ペニー・レインと/Feel Flows
https://youtu.be/PwVhUaxaFyU
→これはカールとジャック・ライリーの曲だけど、カールの甘酸っぱい歌声が青春を感じさせる

ラブ&マーシー/いろいろ
https://youtu.be/ab0XtD7nnew
→これはオマケだけど、ほぼブライアンを完コピしてるポール・ダノの演技と、過去のアングルにマニアックに寄せたプロダクションが凄い。YouTubeに比較映像があったので張ってみました。

(おしまい)

マイク・ラブ「……俺の存在って……」
映画館の設備でビーチボーイズの曲が聴ける!というモチベーションで見に行き、オープニングのpet soundsサウンドコラージュで既に感極まる。音が大きいのもいいけどスピーカーがサラウンドなのがすごく合う。聖堂でパイプオルガンに威に打たれるやつ、の多幸感版でした。

開始2分で満足だったけど本編も劇映画並みにドラマチック。ブライアンと友人のライターがドライブしながら足跡を辿る内容で、弟との関係を軸に来し方が語られる。
わたしは曲だけ聴いてるタイプのファンで、人となりについては「love and mercy」以上のことを知らないためとても新鮮だった。いきなり知らない人にキャデラックの年式をでかい声で訊いたり、レストランの人に訊かれてないのに名乗ったりの愉快なところとか、スナック感覚でacidやらweedの話してるところとか。
聞き手の友人が同情して励ますというより淡々と相槌うつ聞き方なのも、変にエモーショナルにならなくてよかった。感動的に語らなくてもgod only knowsとget aroundのところでわたしも両隣の人(他人)もしゃくりあげていた。

本当の天才ってなんてたいへんなんだろう。馬鹿と紙一重なんじゃなくて脳の動きが規格外なんだなていうのが言外に伝わる。
それでも長生きして現役で音楽を続けてくれて嬉しい。幸せと楽しさを味あわせてくれてありがとう、の気持ち。
またエルトンが水色のジャージ着てた、あれインナー着てるのか毎回不安になるねん

映画は素顔をよく撮っててオモロいんだけど、個人的にビーチボーイズにも彼らの曲にもあんまり思い入れなく、正直音楽センスのあるおじいちゃんの日々を見てるという以外の感情が湧かないまま終わってもうたな

ブルーススプリングスティーンの話し声がダミダミ過ぎたのは結構ウケたけど
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