ネネムム

グリッドマン ユニバースのネネムムのネタバレレビュー・内容・結末

グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

やりたい放題&要素情報盛りまくりで語り尽くせないし1回見ただけじゃ把握しきれないが、とにかく最高だった。



その中でも特に良かったのはやっぱり新条アカネ
いきなりの変身バンクは笑ってしまったが、テレビシリーズではヒーローより怪獣と言っていたアカネが今回は完全にヒーローポジションで登場
怪獣優生思想ユニフォームでパーカーと同じ着こなしのデザインも秀逸
蓬が苦戦してたインスタンスドミネーションをアレクシス相手に余裕で決めてて圧倒的強キャラ感
グリッドマンがフィクサービームで一瞬にして街を修復していたのに対し、現実世界で地道にごみ拾いをするという形で街を"修復"してたのが現実と虚構のクロスオーバー表現として見事だったと感じた。
フィクサーごみ拾い。

あとはテレビシリーズではカメオ的に出てきた小尾さんが裕太をバイクで運んでしっかり次世代のヒーローにバトン渡してたのは熱いシーンだった。

急に現代に飛ばされても普通に適応して北海道物産展で働いている姫
文字も頑張って覚えるなど今や未来にひたすらポジティブに生きている姿がずっと昔のことを引きずっているガウマとの対比になっていて、少ない出番の中でガウマが想い続けるのが分かるような魅力的な人間性を描き切っていた。
3つの守るべきものの最後のひとつは賞味期限だったが、ガウマが3つ目をいつも思い出せなかったのは姫がその時その時で毎回その瞬間一番大切なものに変えてたからなのではないかと思った。
仮にそうだとして、5000年の時を越えて再開した2人にとって今一番大切なことは絶対に賞味期限ではない
それは姫が、自分たちが再会したことは全く重要なことではないんだよと言っているのと同じことを意味する
そしてガウマも別れを惜しんでいる蓬に蟹を渡して3つ目に賞味期限と言う
姫と同じように、自分とお別れすることは重要なことではないんだよというメッセージを含んでいる
その蟹を一緒に食べるという言葉で蓬は夢芽を親に紹介することを伝える
ストレートな言葉を使わずに感情をリレーしていくのは本当に素晴らしかった。

まだまだ語り切れないけど、
特撮からアニメ、コミカライズやノベライズ、二次創作やファンアートに至るまで、全ての"つくりもの"のパワーと美しさを肯定してくれるような素晴らしい作品だった。
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