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サバカン SABAKANのariのレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
3.8
舞台挨拶生中継上映館で公開より一足先に観てきました。

舞台は1980年代の長崎県。
豊かな自然に囲まれた場所に暮らす、ふたりの少年の物語…。
大人になっても思い出される幼い頃のひと夏の体験を丁寧に綴った作品です。日本の田舎で育った方ならあるあるな出来事や、自分の記憶と重なる部分が少なからず見つかるでしょう。

少年たちの日常が淡々と過ぎていくだけなので、なにかしら間違えていたら面白くない映画になってしまうのですが、子どもたちの素に近い演技とそれらを盛り上げる音楽とストーリーテラーとしての草彅剛のモノローグが相まって血の通った温かくも切ない良い映画になっています。
久しぶりにとても素晴らしい日本映画を観たなぁという気持ちです。
80年代を生きた大人に、今を生きる子どもたちに、昭和を知らない世代に、たくさんの方に観ていただきたいなぁと思います。
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