れん

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのれんのレビュー・感想・評価

4.2
多元宇宙を慌ただしく駆け巡る、到底頭では処理しきれない、理解できない膨大で壮大で複雑に分岐する世界構造、そこに内包される悪夢的カオス。交わることの無い様々な世界に生きる自分との遭遇。有り得たかもしれない世界に生きるなりたかった自分、そこに見出す強い羨望の眼差しに映る哀しみと救い。何かを選択することで閉じていく一筋の人生と同時に無限に拡張してもいく可能性。普通に生きることがどれほど大変なことなのか、家族、仕事、生き方に悩める代弁者たちが織り成していく奇想天外なマルチバースの旅。その終着点は限りなく普遍的で親切な優しさで埋め尽くされる。とてもキレのあるおバカなアクションシーンの数々が最高。
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