荒唐無稽でいて、じんわり沁みる。
マルチバースの世界観×家族、ということで意外に堅実な作品なのかと思いきや、やっぱりハチャメチャでしたね。
理解できないほど情報量は多くはないですが、良くも悪くも遊び心満載で、個人的にはややハマらず。
『スイス・アーミー・マン』の監督だもんな、という感じです。
とはいえ、作品の持つメッセージ性や多様性、愛といったキーワードを纏った摩訶不思議な世界は独特な面白さ。
近年のアカデミー賞の中では、アカデミー賞らしさが薄く、万人受けはしづらいでしょうが、刺さる人にはとことん刺さる、そんなタイプの作品かなと。