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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのtcatのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

アカデミー賞前から、果ては公開日からずっと見に行く時間を作れなくてやっと見れました。
まだIMAXでやっててくれてありがとう映画館。
作品賞もとったしかなり話題になってるかと思ったら日本は全然ですね。
それとも私が遅れを取りすぎたのか??

見終わったあ後の感想のまとまらない感じがダニエルズの映画を見た後だなぁって気がしてこれはこれで良い。(スイスアーミーマンの時も似たような気持ちで映画見終わったからな)

移民の話であり、夫婦の話であり、親子の話であり、家族の話であり、マルチバースの話であり。

なかなかありのまま受け入れてくれない母親にブチ切れたり、他のバースで自分に起きた出来事をきっかけに母親を憎んで殺しにくる娘が母親も殺して全バースぶっ壊すから、母親が止める話って予告見て想像してたんだけど全然違った。
今回の主人公のエヴリンに固執する理由も別に殺したかった訳じゃないし、別の理由で全バースは崩壊しそうになってはいるけど。

エヴリンことミシェル・ヨーは流石ですよ...。
アクションもだし、今回の絶対的主人公ポジションがすごく合ってる。一つ一つのバースのエヴリンはもちろん今回は主軸のエヴリンで繋がってはいるんだけど、各バースのエヴリンの微々たる違いが演技で見られててすごい。
個人的にマルチバース!って感じのシーンで色んなバースのエヴリンに切り替わるシーン。IMAXだと没入感すごいし、チカチカして酔いそうになるし凄かった。あそこフレームごとにどんなバースがあるのか細かく見たい。印象的だったのは、ホラーちっくな目が真っ黒で黒い涙流してるみたいなのと、猫と、アニメ。

私たちがエヴリンと同じく初めてマルチバースに触れるきっかけとしてアルファ・ウェイモンドが出てきて、彼はウェイモンドと比べて所謂男らしい文字通りアルファな役割で出てくる。もちろんアクションシーンとかかっこいいと思う部分はあるけど、エヴリンに対して自分の方が上に立ってるよね。だってディアドラとの戦闘中盤で、あれだけ「君にかけてるんだ」って期待を寄せてたのに、エヴリンにその資格がないかもってなった瞬間に彼女を切り捨ててるし。アルファ・ウェイモンドはマルチバースとの関わりや戦い方を教えてはくれたけど、最終的にウェイモンドが争いで解決しようとしちゃいけない「優しさ」で解決するように言うのがいい。キーはインディアナ・ジョーンズの時代の時からかなりブランクはあるけど、すごくおちゃめでウェイモンドっていう素晴らしいキャラクターを作り上げてくれたと思う。

ディアドラは敵?って最初は思ったけど、後半全然そんなことなかったしまさか最初のバースジャンプのきっかけの「愛してる」が別バースで回収されるとは。

ジョイは個人的に助演女優賞なんですよね。ステファニー・スー。ジョブ・トゥパキの時の闇背負った感じと衣装とメイクがどれも素敵だったし、ジョイ自身の脆い部分の表現が良かった。

イースターエッグもてんこ盛りで小ネタ探しが楽しかったです。
私はディアドラのデスクの後ろにある黒いトロフィーが映った瞬間なんか変な形したトロフィーだなぁって思ってたけど、後半あんな使われ方する?!ってびっくりしました。今回のファイトコレオグラフにも関わったリー兄弟大活躍のシーンでしたね笑
特にこれは...!と思ったのが小指カンフーの一撃の時のSE。あれスマブラのホームランバット使った時の奴ですよね?解説動画でも触れてたからおそらくそう。
あとはレミーの美味しいレストランネタに2001年宇宙の旅(実写バービーの予告に続きここに来てオマージュされまくり)

終わったあとセサミベーグルにクリームチーズ挟んで食べたくなりました。
セサミベーグルは見つからなかったので普通のベーグルとクリームチーズ買いました。
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