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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのtsuのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

カオスで面白い何も考えずに見れるという感想が多かったのでどんなもんかと見てみた。たしかにカオスだったので最後感想をここに記すまで映画の内容を完璧には覚えてられなかったが、物語の筋は通っているし、なにより「良い意味で」考えずに見ることは出来なかったという事を言いたい。(個人の感想です)
簡潔に言えば、どれだけ最低もしくはつまらない人生を自分が送っていると思っていようが、それを肯定できる機会を得た家族物語。
本来なら知るはずのない自分の人生の分岐の先、今送っている人生が一番つまらないと言われていたけど、その人生は他のどの時間軸にも当てはまらない人生観で、それが人間のしょうもないことの紆余曲折に悩まされて、少ない時間に焦らされていく抵抗のできなさとかどうしようもなさとかを感じてリアルだった。

自分はどの時間軸の人生もつまんなかったらどうしようとおもった。(あらぬ心配)

監査官がレシートに丸をしたものが、やがてベーグルになってブラックホールになるのよかった。
あと、最も脈略のないバカな事が起爆剤になって力を得るのは、「爆発」という人間の一つの感情表現としての可能性を感じた。あるよなそう言う事、突然自暴自棄になって叫んだりする時。

娘がマイノリティという意識を持ちながら、色んな世界を誰よりも多く見ているけれど、今生きる環境で(母の反対的な目もあってか)自分の生き方を認められていない感が複雑で辛かったし、誰も理解できない境地へ逃げてやろうという意志がベーグル(ブラックホール)の闇に隠れてやるという表現に見たような気がした。
てか、娘の服装がコロコロ変わるのすっごいよかった。全部似合ってた。渡辺直美のファッションを思い出した。

Twitterで映画紹介を見てはいたけど、マジで確定申告から始まる物語なんやという驚き。つまり物語の結論からしたら、確定申告は人生で一番最悪なイベントという評価なんやなwwわかるけどwww

映画館で周囲の人「寝てた」って言う人多かったのが面白かった。あの映画で眠れるんやって。混沌は人を機能不能にさせる。
自分は号泣してたけどそれもまたなんか頭おかしい気する。情緒不安定なんかな。
泣きはしたけど物語自体は湿っぽくない。

中国やアジア=カンフー
ていうのが固定概念じゃなくて、あえてやってる感あって別に嫌じゃなかった。
エヴリンの旦那さんがジャッキーチェンに似てる。

あと今更なんやけど、ベーグルの円環要素は、ランドリーの円環ともかかっているのね、恐らく
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