michiko

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのmichikoのレビュー・感想・評価

3.5
コレはまた非常に複雑怪奇、難解作品。
設定、マルチバース、抽象さが複雑難解なのでは無い。相手の本質に目を逸らさずに向き合えるかという心の問題であるからこそ、理解が難しい。そんな多元宇宙にとってはミニマムだが、我々にとっては無限大にMAXであり宇宙である問題に、多元に正面から真っ向勝負を挑む。

本作の脚本は元々ジャッキーチェン主役で想定されていたという。また娘役はオークワフィナの都合が合わず、ステファニー・スーに変わったそうだ。スーの幼さの残る危うさが母娘間の問題としてリアルな難しさが感じられたし、父娘ではなく母娘の問題だからこそ親子3代の呪縛が説得力高く描けたと思われる。

本作には様々なオマージュがあると思われるが、Pixarの『レミーとおいしいレストラン』を繰り返し何回も観るほど大好きな自分として、本作のレミー推しは最高に面白かった。
また、ジェイミー・リー・カーティスのイメージが『トゥルーライズ』から止まっていた自分としては、本作の役柄が驚きしか無い。
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