さー

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのさーのレビュー・感想・評価

-
ミシェル・ヨーを最高に輝かせる映画が、まさかこんな素っ頓狂な作品だなんて…監督も俳優も常に観客の一歩、いや百歩先を進んでいないと、新たな扉は開かれないのね。
10年前に公開されていたら、アカデミー賞どころか知る人ぞ知るカルト映画的なポジションに収まっていただろう今作を、理解できずとも楽しめるこの時代、このバースに生まれて良かった。

この複雑怪奇な世界を形作っている法則は実はとてもシンプルなのかもしれないし、人智を超えた途方もなく巨大なものなのかもしれない。そもそもそんなことを考えるだけ無駄なのかもしれない。今作の結末を文字で表せば、すごく陳腐なものなのに、安易にその結末に飛びつかせてはくれない何とも厄介な作品。

分かったフリして感想書くのは限界があるのでww正直さっぱり分からんかったけど、面白かったし泣けた。見終わった後はスッキリした気持ちだったはずが、少し時間が経つと、「あれ…何であんなに感動してたんだっけ…?」と狐につままれたような気持ちになっている。そして、「まあ、いっか」と普段の日常に戻っていく、という世界線で今の私は生きている。
さー

さー