前作・前々作と比べると相対評価は下がるけど全然面白かった。序盤から中盤にかけての展開はおおよそ貶すところが見当たらない。エンタメ超大作のお手本では? 中盤以降は赤い中古のオープンカーを駆り懐メロを熱唱する神木くん声のメガネが完全に“癖”だったし、やはり新海誠の男の趣味は信頼できる、となった。
クライマックスはさすがに『天気の子』のときみたいに(俺にとっての)実質フリクリ!! (俺にとっての)実質スタドラ!! とか叫び出すレベルの異様なテンションにこそならなかったものの、最後の「絵解き」は非常に好ましく感じた。主人公の真っ直ぐで力強いメッセージが胸に沁みる(おじさんの感性が年々ガバになってるだけなのかもしれんが)。
『天気の子』の次にこれを出してくるの、自分は大いに“アリ”だと思う。