ジジョ

すずめの戸締まりのジジョのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
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深い傷のある物語を語るときに、観た人も作る人も傷つかずにいれるのであれば、それは「キレイゴト」と言うのではないだろうか。
悲しみの中心に立ち語ることは痛みが伴う。その覚悟がないものはカタチだけで心地よく、軽い前向きさでさらに人を追い詰める。

美しく綺麗な涙を反射的に流す人よりも、どす黒い涙を苦しみながら流してくれる人を信頼したい。

あの土地に暮らした人々からの批判が無いのは受け入れたということではなく、もう批判する気力もない諦めの場合もあり、廃墟が並んでいても、あそこは忘れられた場所なんかでは決して無い。
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