このレビューはネタバレを含みます
怖い映画だった
ミミズは日本を襲う自然災害の比喩だった
いつだって見えないところに潜んでいて、気づいたらすぐそばに来る
三陸だけじゃなく、日本のどこだって大地震が起きる可能性がある
実際は要石なんかない
いつ自分が、大切な人が、飲み込まれるかわからない
これから進む未来、大好きになる人、大好きと思ってくれる人がいても、一緒に過ごしていることが当たり前だったお母さんやおばあちゃん、家族や友達、大好きだった人が去っていくのは免れない
借り物の命が一時でも長らえてほしいと思う
長らえている今、終わった時の私はどうしたら満足するんだろうと思う
私には本当に衝撃的な映画だった
緊急地震速報の大きな音、小さい女の子の真っ黒な日記、泣き喚いてお母さんを探してさまよう迷子、どうしてここまでするんだろうと途中見るのが嫌になった
でも、これくらいの恐怖がないと、限りある時間と命のことを、絶え間ない日々の中で立ち止まって考えられていなかったかもしれない
いつか自分が幼いすずめになる、でもまだ時間がある
