りんゆう

すずめの戸締まりのりんゆうのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

見終わった後、いろんな感情に胸がぎゅーっとなる作品。

ここまで直接的に3.11について取り上げることを決めた監督やスタッフさんたちの覚悟がまずすばらしいと思いました。
決して風化させてはいけない出来事をアニメ作品化することで、これからの未来にも残り続けるものになったと思います。とはいえ、かなりそのまま3.11について取り上げているので、被災した方々にとってはまだまだ刺激が強すぎるかなと感じます。

私自身は、当時高校3年生。東京の実家から2駅先くらいで遊んでいた時の地震でした。東京でもかなりの揺れがあって怖かったこと、津波の映像をみた時の衝撃を今も覚えています。が、やはり当時感じたものそのままかというとそうではない。
「私達はいつも死と隣り合わせ」
この言葉にハッとさせられました。
当たり前がなくなって初めて当たり前のすばらしさに気づく。愚かながら、度々繰り返してしまっています。ただ、何度も繰り返しつつ、日々に感謝しながら生きたい。

最終場面で、幼い頃の自分に声をかけるシーンもとても印象的でした。
「わたしは、明日のあなた」
今はどん底につらくても、愛してくれる人・愛しい人との出会いで光ある人生になる、というメッセージに心打たれました。

なかなかに重たいテーマですが、また見返したい作品です。
りんゆう

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