アンビ

すずめの戸締まりのアンビのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.6
伝えたいテーマが受け取れなかった。震災という壮大なテーマを扱いつつも腑に落ちず、モヤモヤが残る一作。
3.11の震災や関東大震災という大きなテーマを扱っていたので、何か環境に無頓着な人々に伝えたいというメッセージがあるのかなと思いきや、そうでもなかった。
みみずを自然の怒りと捉え、守り神を怒らせてしまったというような、例えばだが千と千尋の腐れ神のような演出があれば理解はできる。
新海誠の映画は、そもそもメッセージはなく、柔らかい日常を描いていくのが特徴なのかもしれない。

そしてストーリーの展開として、もう少しゆったりと会話をして欲しかった。一つ一つの出会いや会話など、街や人の特性など、もう少し丁寧に描いても良いのではないのかなと思った。

話は逸れるが、新海さんの女性の美しさや仕草など事細かに描いているのが良く感じ取れる。体操座りの手の添え方や、髪結びや横顔、吐息などの描き方が緻密で、新海さんの描く女性は本当に素敵。
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