現代日本を代表するアニメーション監督、新海誠の最新作を今更ながら鑑賞
描きたいテーマは理解できるものの前作『天気の子』が正直ハマらなかったので、今作に対してあまり期待していなかったことも幸してか最後まで楽しく観ることができました
背景美術は相変わらず綺麗ですし、キャラクターの動きも見ていて気持ちがいい
新海誠の絵コンテの才も発揮された見応えのある映像に感動させられます
また、震災というデリケートな題材を、あえてファンタジーというエンターテイメントなジャンルに落とし込むことで、作品を通して伝えたいメッセージを大衆が受け取りやすくしているのも上手いです
災いをもたらす扉を閉める旅を通して自分の心の傷に向き合い、成長、前進していく鈴芽の姿も魅力的
作中で頻出する地震アラートの音にはやはり無条件にドキドキしてしまうほど直接的な被害を(幸運にも)受けていない私でさえ地震の恐怖は植え付けられているわけですから、被災者の方々が抱える苦悩は計り知れないなと改めて思わされました