平成の大傑作「ホワイトアルバム2」をクリアしきってしまい、深刻な黒髪ツンデレ世界の全てが憎い系乙女ロスに陥っていたところ、作品紹介のショートフィルムで、偶然本作冒頭の鼻殴りシーンを拝見し、間髪入れず視聴しました。
ストーリーに不満のある方が多いようですが、少しでもバタフライエフェクト的な、時間を弄することによって登場人物がドツボにはまり、最終的に度し難いエンディングを迎える映画が大好きな私にとっては許容範囲でした。
けど…
けどデレるの早いて!
90分映画やから尺の都合があんのか知らんけど、視聴者目線やと惚れっぽい女とちょっと心病んだ男の普通の青春映画に見えてまいまんねん。
もうええでしょ?これ以上インスタント映画作んのは。
せっかくいいプロットで、しかも美術美しいんやから、それこそノベルゲーにして20時間ぐらいかけて世界観を堪能させてくれたら、名作たり得たんとちゃいますの?
ええのにもったいないわあ…なんで映画という媒体を選んでもうたんや?
『尺に納める』というその一点で論じるなら、最後戻るカオルくんと、迎えに行くあんずちゃんがすれ違ってしまい、その後死ぬまで会えませんでした。のほうが、より心地よいダメージ負えてよかったんちゃいますの。言うてもしゃーないけども。