4位の運勢

生きる LIVINGの4位の運勢のレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.4
美しい映画だった。

まだイギリスを訪れた事がないんだけれど、きっと1950年代のイギリスが忠実に描かれている気がする。

紳士的で静かで、慮る雰囲気やきっちりとした礼儀。
冒頭からしばらく続く役所への通勤の様子。真面目だが情熱はなく、誰の迷惑にもならない分、誰の役にも立たない日常が丁寧に丁寧に描かれている。

死を目前にして感じる、恐らく人として感じるあらゆる感情が、ビル・ネイによって見事に体現されていた。

精一杯生きたい、と誰もが思っているのだけど、その単純な想いにどれだけ熱量が必要なことか、、、それを、誓いを立てたはずの男たちの失速をみていてよく分かった。

後悔しない生き方は、毎日毎日自分へ「君は幸せかい?」と問うてあげる所から始めたらいいんじゃないかな。
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