ヴレア

エンパイア・オブ・ライトのヴレアのレビュー・感想・評価

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
3.5
フィルムのコマの間には暗闇が存在するが、1秒間に24コマを連続で映し出すと人間の目は暗闇を捉える事が出来ない。

目に見えないが確かに存在するもの、というのが本作のテーマと言えるのかもしれない。

海辺の映画館を舞台に繰り広げられる人間模様。
最近公開された「バビロン」は映画を作る人達の話だったが、本作は映画館で働く人達の話。映画の歴史についての予備知識等は必要無いので間口が広い。
オリビア・コールマンを中心とした主にラブストーリーが展開されるが、当時のイギリスの社会問題等も盛り込まれている。
特に人種差別はいかに根深く大変なものであったのか感じられた。
一見幸せそうに見える人や、普通に見える人であってもその裏では様々な問題を抱えているというのを訴えているように思えた。
もっとコミカルな内容を想像していたけど、結構シリアスな話で、ちょっと重苦しくなる所もあった。
でも、前評判通りコールマンやマイケル・ウォードの演技が素晴らしかったのでとても引き込まれた。
ヴレア

ヴレア