「エンパイア・オブ・ライト」🎬21
1980年代初頭のイギリスの海辺の町マーゲイト。つらい過去を抱えて生きるヒラリー(オリヴィア・コールマン)は、地元にある映画館・エンパイア劇場で働いている。厳しい不況の中、ある日、夢をあきらめて映画館で働くことを決意した青年スティーヴン(マイケル・ウォード)が彼女の前に現れる。やがて彼らは心を通わせていくが、二人の前に思わぬ試練が立ちふさがる。
コリン・ファースとオリヴィア・コールマン目当てで鑑賞。
コリン・ファースはファンとしては複雑な役どころでした。
予告から勝手にイメージしてた話とはちょっと違って面食らったけど、だんだん作品の傾向というか空気感が掴めてきてからは、それはそれで余韻のある作品でした。
オリヴィア・コールマンの演技を堪能するための作品。
鏡越しのシーンがどれも印象的で、反射の映像を多用してて気になりました。
それにしても最近映画館という空間を扱う作品が増えていて劇場に降り注ぐ映写機の光や1秒24コマというような話を聞くことが多いけど、映画好きとしてはパターンが違えどやっぱりこういうシーンはワクワクする。
「エンドロールのつづき」「バビロン」「フェイブルマンズ」などがそう。
映写室は劇場の研ぎ澄まされたような空間とはまた違って雑多な印象だけどそれすらも愛おしい。
今作の映写技術士役のトビー・ジョーンズもいい。
80年代の映画作品たちを挟みつつ、社会に起きたことも描いた多面的な話でした。
一般受けは難しいと思いますが、映画好きな人は見てみてほしい。
私的には☆☆☆.9かな。