1955年にミシシッピ州で起きた黒人少年のリンチ事件「エメット•ティル殺害事件」と、その後に彼の母親が正義を求めて闘った姿を描いた伝記映画。
公民権運動を後押ししたという歴史の一部だけではなく、あくまで1人の少年の命が奪われ、1人の母親が息子の正義のために闘った個別の物語としても描いている。
現代にも通じる黒人差別の不条理と許されざる現実を突きつける。
もちろん、彼女の勇気ある行動が世界を動かす原動力となる過程もしっかりと描いている。
切実で悲しく、目を背けてはならない物語。
ダニエル•デッドワイラーの演技は圧巻の素晴らしさ。
裁判での証言のシーンは特に胸を打つ。
劇伴も印象的でとてもいい。