このレビューはネタバレを含みます
冒頭のiPhone越しの映像〜タイトル表示〜クレジットロール〜インタビューシーンまでの不思議な構成、編集の巧みさと演出の細かさに「この映画はヤバい…」と確信。以降、集中力と緊張感が途切れることなく2時間40分が終わった。
TARという最高峰の指揮者がいかにして民衆に潰されていくのかを描いたこの作品は、そのままキャンセルカルチャーの映画とも捉えらるし、もっと一般的に、2023年において権力がどうやって弱体化していくかを描いた映画、とも読み替えられる。ただこの映画はそのイシューに対して答えを提示しているわけではなく、観客に委ねている。観ていて最後まで視点や足場が定まらないまま終わる。
ラストのシーンに関してもハッピーエンドとも捉えらるし、バッドエンドとも捉えられる。
アジア系差別という意見も少しあるらしいけど、この映画を作った監督がそこに無意識な訳ないと思う。
モンスターハンターってのも洒落が効いてますよね。プレイヤーが協力してモンスターを狩るゲームってまさにこの映画の構造そのもので…しかも聴衆はみんなコスプレをしている…
追伸
エンドクレジットの音楽のダサさはなんだったんだ?笑