前知識情報ほとんどナシで飛び込んだのだけど、オープニングクレジット明けトップカットのケイト ブランシェットの表情、仕草、佇まいから発せられる圧とガラスの様な繊細さ、そして狂気にも似たオーラに一気に惹き込まれてしまった。
残酷なまでの表現芸術としての音楽に向かう孤独と、マエストロと称され矢面に立つ指揮者リーダーとしての強靭さ。
それと同時にパートナーとして暮らす女性と養女とのやり取りの中に滲む一瞬の安らぎの表情に魅せられる。
ストーリーラインの起伏よりも、主人公の内奥の感情が画に浮かび上がって視えてくる演出と演技の凄さに圧倒させられ、158分の長さを感じさせなかった。
観終わっての蛇足だが、この主人公をティルダ スウィントンならどう演じただろう?という興味が湧いてきた。
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