ケイト・ブランシェットが賞レースを席巻していたので楽しみにしていた作品。
ドイツのベルリン・フィル・オーケストラで主席指揮者を務めるリディア・ターを描くドラマ。
予告でも情報量少なめだったので、あえてあまり情報を入れずに鑑賞。
これはジャンル的には心理スリラーになるのかな…？
典型的な成功している白人ながら、傲慢な言動も目につくリディアの虚飾が徐々に剥がれていく様にハラハラ。
セクシュアルマイノリティだが仕事も家庭もうまくいっていて、パートナーの子どもにも好かれているリディア。
物語が終始リディア視点で進むから、どこまでが真実？ というのはちょっと気になった。
今作、オーケストラ部分の音楽以外にも、音響効果が不穏さを煽ってリディアの心理描写にも影響する印象。音の迫力がないとガラッと雰囲気が変わりそうだから、気になるなら映画館鑑賞がオススメかと。
ケイト・ブランシェットの鬼気迫る演技はさすが。
脇に徹しているマーク・ストロングも相変わらずさりげなく上手くて好き。
そこでぶった斬るんだ？ なラストも含めて怪作だと思った。
本来ミニシアター系作品で、地方だと上映も危ぶまれるような作品だと思うので、映画館で観られて嬉しい＆良かった。
