アイルランド発の青春映画。
保守的な田舎町に住み、自分はゲイなのでは… という自覚を持ち始めているが誰にも相談出来ないエディと、レズビアンであることを理由に日々嫌がらせを受けるアンバーが、いじめや詮索から逃れるためにカップル宣言。恋人を演じる中で友情を育むストーリー。
アイルランドが舞台の青春もの、同性愛者を描くものもそうではないものも複数観たことがあるけれど、だいたい鬱屈としてるなあ…
そんな中で友情をメインに描く今作はまだポップな方だと思う。
（ここからちょっとネタバレ）
自分らしく生きたいと心の奥では願いつつ、同性愛者であることを打ち明けることが出来ないエディ。
そんなエディの背中を押すアンバーのラストの決断は、友情だけに軸足を置けば、感動的にも見える。
が、レズビアンであることを既に周囲に公言していて作中で新たな恋人も出来るアンバーと、やっと性自認したばかりのエディとでは、やはりかなり状況が違うと思うんだよなあ…。
エディが自分らしく生きられるように応援してくれている点では感動的だけれど、カミングアウトを急かしているように見えてしまって、その点はモヤモヤ。
が、私はシスジェンダーでヘテロセクシャルなので、当事者の人が見ればまた違う感想なのかも。
あと、アンバーだって、ずっと計画していた通りにあの町を出たって良いと思うんだ。
どのタイミングで観るかによっても、感想が変わりそうな作品だと思う。
