Yoshmon

TAR/ターのYoshmonのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.3
ケイト・ブランシェットという熟練した、最盛期の俳優の圧倒的な演技力を目の当たりにさせる、そんな作品。

社会人になって、過度の情報、出来事や感情に押しつぶされそうになってからクラシックを聴くようになった。

一丁前にどうせ聴くなら、と世界でも指折りの超名門楽団のベルリンフィルやウィーンフィルのコンサートにも何度か足を運んでる。

ベルリンフィルに抱く憧れやステータスがこの作品を邪魔したかな。
キャリアも私生活も順風満帆に見えた女性コンダクターの歯車の狂い始める様を描いた本作。

どうせベルリンフィルを舞台にするなら、ベルリンフィルの存在感をもっと感じさせる作品にしてほしかった。

本当のベルリンフィルは、民主的な運用をしていて、組織としての意思決定は楽団メンバー全員での投票で決めてるはず。

本作で描かれるものは、本物とは違う気がする。
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